日本にいながら世界を感じられる!奄美群島
奄美群島は珍しい植物や動物などが存在しており、伝統も古くから途切れることなく現在まで受け継がれています。マングローブやサンゴ礁などの日本ではなかなか見ることのできない景観をみることもできます。離島で働きながら古き良き文化に触れる機会にもなるので、一度見ておいて損はありません。
奄美群島の概要
奄美群島は鹿児島の南方に点在している島々のことを指し、奄美群島諸島とも呼ばれています。奄美群島には奄美大島を含め、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島があります。世界的にも稀有な亜熱帯性降雨林や、温帯林の特徴を残している山地林やマングローブ林などさまざまな景観美があります。ほかにも熱帯性植物でできた海岸植生やサンゴ礁といった日本では珍しいものも見ることができます。
日本ではなかなか見ることのできない植物に加えて、シベリアからオーストラリアを往復する渡り鳥や回遊するクジラの中継地点でもあるため、北西太平洋の生態系においてとても重要な生活拠点にもなっています。また揚子江の河口や台湾の半島の一部だったり、日本の各文化の接点に位置していた歴史のある群島です。そのため方言や伝統文化、歳時には両者の影響が入り混じって残存しているため独特な地域が形成されています。
奄美群島の集落には先祖から伝えられた伝統的な歌、踊りや料理があり、それらは今でも生活に欠かせないものとして残っています。そして長寿に良いとされている伝統野菜などもあり、古くからの伝統がいまだに守られ続けている場所でもあります。
奄美大島の特産
奄美群島にはアマミノクロウサギやルリカケスなどの奄美群島にだけしか分布していない数の少ない貴重な動物が多くいます。そして奄美群島は黒糖がとても有名で、サトウキビから作った黒糖を原料として南国の澄んだ空気とサンゴ礁の深層から出ている自然のアルカリ水から作られた黒糖焼酎があります。長寿の酒とも言われており、二日酔いもしにくいといった特製があります。黒糖を原料とした酒類の製造は酒税法の通達によって、奄美群島にだけしか認められていません。
そして奄美群島は養蚕の歴史が古く、奈良時代から手紡ぎの糸で紬が作られていたほどです。世界的にもトップクラスの精巧さと染めの質は芸術とも呼ばれています。天智天皇の頃からテーチ木染めが行われるようになり技術は年代を増すごとに研ぎ澄まれ、江戸時代には薩摩藩への上納品となるほどになりました。